フィデリティ・USリート・ファンドB(為替ヘッジなし)

ここ数年、かなり人気の高い投資信託。人気に比例して、取扱う販売会社も非常に多い。みずほ銀行といったメガバンクから野村證券といった大手証券、地銀、地方証券、ネット証券まで、取り扱っていない金融機関の方が少ないような投信。リーマンショック前後の金融危機以前に、人気を博した数グロソブを彷彿とさせる。

取り扱っていない金融機関は、似た投資対象(米国REIT、海外REIT、日本を含む世界REIT)の競合商品があるので、敢えて取り扱っていない。大数和REITがある大和証券など。

人気の背景は、分配金の水準とその頻度(毎月)。2012年末の政権交代の時期から円安に推移したことで外国資産に為替をヘッジしないで投資することのパフォーマンスが良かったのと、世界的な金融緩和と景気拡大で世界的に不動産価格が上昇してREITの資産価格が上昇した2つが合わさって、年率20%くらいの分配を出しても、基準価額が下がらない時期があった(2013年から2015年)。

2015年の途中以降は基準価額が下がる中、分配水準は高いままなので、残高の流入が続き、2016年末に残高はピークの1兆6千億円。その直前の2016年11月に分配金の金額を減額したところ、ファンドの残高は2017年に入って減少に転じている。

海外REIT(そのうち大きな部分は米国のREIT)は、資産クラスとしてどうか?これまでが大きく上昇してきたこと、不動産価格の上昇に陰りがあること、REITは金利が高くなると価格が下がりやすい関係にあるので米国を始め金利の引き上げサイクルに入っていることなどを考えると、過去10年弱(リーマンショック前後の金融危機で暴落したREIT価格は、2009年の2~3月頃に底打ちし、基本的にはずっと上がってきた)の高いパフォーマンスは期待しにくい。一方で、海外の金利上昇は、円安につながることが多く、為替ヘッジなしのBコースは、その要素で上ぶれする可能性はある。

現時点では、フィデリティのREITがREITに投資するファンドの中では一番大きいが、他の運用会社のファンドも引けを取らないほど大きい。その意味では、このフィデリティのファンドが特段良いというよりも、海外REITに為替ヘッジなしで投資して、分配をすごい金額出しつづけるというファンドのモデルがヒットしたといえる。

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